メッセージボトル

 

 

研修航海中に小笠原沖で望星丸よりメッセージボトルを流しました.最後の寄港地マジュロを出港後日本も近づいてきた327日に,「現在位置と連絡先」を記入したメモを瓶に詰め後部甲板より流しました.前夜「33回のときに流したボトルが拾われて連絡が来た」との話がでた後盛り上がって,今回も流しましょうとなりました.有志5人でメモを作成して,事務長から貰ったウイスキーの空瓶につめて流しました.あっという間に見えなくなったボトルを見送りながら,「前回は3ヶ月後に連絡が来たが,今回はいつ連絡が来るのだろか」と思ったものでした.

 

このボトルを最後の寄港地マジュロ出港後の小笠原付近で流しました.

 

私は,以前にニューカレドニア,オーストラリアへ行った33回の研修航海においても,サンゴ海を航行中20本ほどのメッセージボトルを流しました.当時のチョッサーの提案で,研修団全員でメッセージボトルを作成し,ソロモン群島を横切る前に流したのです.そのときには1本が3ヶ月後にオーストラリアの木曜島付近に漂着し,現地の方よりメッセージボトルを拾ったとの連絡を受けました.流したときに学生から「あのボトルは人に拾われますかね〜」と聞かれ,「さ〜,ほとんどが海に沈んでしまい,運がいい物が,島に流れ着き,その中で本当に運がいいボトルが人に見つけられるだろう.運がよければ,23年後に返事がくるかな〜〜」と返事をしたことを思い出しました.

今回は,ガラス瓶で1本だけ,しかも前回と違って,回りにほとんど島がない場所ですから,漂着して連絡が来ることは,ほとんどないのではというのが,ボトルを流したときの偽らざる感想です.

 

しかしながら,9ヵ月後の20061231日に,小笠原沖で流したボトルを拾ったとの連絡が来ました.

 

今回は,宮古島で拾われたとのことです.拾っていただいた方は,宮古島在住の方で,漂着物学会に所属されている方とのことでした.その方が,宮古島の東海岸・クマ海岸でこのボトルを拾われたとのことでした.送っていただいたボトルの写真を見るとすっかりラベルは取れてしまっていますが,まさしく小笠原沖で流したボトルでした.その方によると,太平洋を一周して宮古島に漂着したのではとのことでした.宮古島は黒潮の玄関口にあたり漂着物多いところだそうですが,漂着物学会の方というプロの方に拾っていただくという幸運に恵まれたボトルだと思いました.しかも偶然にも,この方のお知り合いの方が,東海大学の海洋学部に進学予定とのことで,23重の偶然に驚いてしまいました.

 

33回についで,37回も、メッセージボトルが漂着したとの連絡を受けその幸運に感激してしまいました

 

 

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