タヒチ(フレンチ・ポリネシア) 3月14日(日)〜3月16日(火)

 

(その1)

  3月14日この旅で日本から最も離れた島であるタヒチ島に着きました。タヒチ最大の都市パペーテの風景は、これまでの島と違いフランス文化を感じさせました。タヒチは2000m級の山がそびえ立つ大きな島で椰子の木や、パンの木が至る所に繁っていました。

  ポリネシアンダンスによる歓迎を受け、我々はタヒチ島一週のバスツアーに出かけました。バスの中から見る風景はフランスそのものでした。家や街並みがこれまでの島と違ったフランス風の柔らかい感じがしました。隣のモーレア島の海岸は白い珊瑚ですが、タヒチの海岸は黒い海岸で、やはり火山の島という感じでした。雨期のタヒチ島の中をバスで移動していると至る所で山から落ちてくる水の滝を見ることができました。まるで、山全体が川になっているような感じでした。島の裏側のゴーギャン博物館に着く頃には雨も止み、南の島らしいゴーギャンの愛した光と空が戻ってきました。ゴーギャン博物館には、ゴーギャンの絵は一つもないのですが、ゴーギャンの絵の様々なレプリカやゴーギャンがマルケサス諸島で住んだ家の模型がおいてあり、また、ゴーギャンの生涯がよく分かるようになっていました。サマーセット・モームの「月と6ペンス」の世界を見ているようでした。

 

 

椰子林の向こうにはタヒチの海岸が広がっています

 

  アラフラフのマラエと呼ばれる古代宗教の神殿も見学しました。手前の部分で多くの人は引き返したのですが、私は奥まで行きました。奥の部分は、緑に囲まれた神聖な場所という感じで、石で囲まれた神殿のような感じの部分がありました。あまり、観光で荒らしてはと思いマラエを後にしようと思いました。まさにそのときの近くの椰子の木からバスケットボール大の椰子の実がドスンと落ちてきました。まるで、騒ぎまくっていた我々を叱るかのようでした。アラフラフのマラエを後にすると雨がいっそうひどくなりました。ひどくなった雨の中我々は望星丸へと帰船しました。

 

アラフラフのマラエ ・ この奥に石で囲まれた神域がありました

 

  タヒチで印象に残っていることにフランスパン、ワイン、水が美味しかったことがあります。フランスパンは大変美味しく、何本も船に買い込んでいる学生もいました。ワインは、やはりフランス系の場所だけに、レストランのハウスワインに美味しいものが多かったです。近くにワイナリーらしい所もないので、フランスから輸入しているとは思うのですが、その割には値段は高くなかったです。南の島では、一般に高い山のある島は水が美味しいのですが、タヒチもサモアと同じように水が美味しかったです。この後、ハワイまで高い山の島には巡り会わないと思い、何本か水を買い込みました。

  タヒチに着いた2日目も雨でした。雨の中我々は、この旅の目的地の一つであるパシフィックフランス大学へ訪問に出かけました。パシフィックフランス大学をあげてという感じの歓迎を受け、フレンチ・ポリネシアに関する様々なレクチャーを受けました。これまでに見てきたマジュロ、タラワ、フナフチのような珊瑚の島とサモア、タヒチのような高い山の島との関係や、フレンチ・ポリネシアがフランスとポリネシアの融合によって成長していることなどを知りました。パシフィックフランス大学は、ニューカレドニアにある分校と提携しながら活動しており、学生はバカロレアに合格した者のみだそうです。全体のレクチャーの後、図書館や最先端の活動をしている研究所を訪れ、海洋科学の最先端に触れることができ、大変楽しい訪問でした。特に図書館でフランス語で書かれた「グラフ理論(C.Berge著)」を見つけた時は感激でした私としてはもっと滞在したかったのですが、夜に予定している船上パーティーの用意もあり、午後2時頃に、もう一度望星丸で会うことを約束してパシフィックフランス大学の方々と別れました。

 

パシフィックフランス大学訪問 ・ この講堂で様々なレクチャーを受けました

 

  今回は、ここまでとしておきます。次回はミスタヒチに出会った船上パーティーにいて話したいと思います。

 

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