アピア(サモア) 3月8日(月)〜3月10日(水)

 

   3月7日に日付変更線を越え、西半球へと入りました。船の中では、30分ずつ時間を進めることで、時間を調整しているので、飛行機による移動と違い、特に時差に苦しんだという感覚はありませんでした。ちなみに、タラワのあるキリバス共和国は21世紀をもっと早く迎える国で、サモアは20世紀を最も遅く終える国と宣伝しています。

 

20世紀を最後に終える国サモアの政府庁舎

 

  3月8日の朝、点呼・体操のために デッキにでると、すでにアピアの沖に着いていました。アピアのあるウポル島は中央に1100mの山がある大きな島でした。これまでの平坦な珊瑚の島と違い緑の深い植相豊かな島でした。望星丸でサモアの首都アピアの港に入って行くときは、珊瑚礁の中を抜けて行くというより、火山岩できた防波堤の中に入って行くという感じでした。(港を見ていると車が走っていて、信号があるので、都会だと皆で大騒ぎでした)

 

 

緑の深いウポル島(サモア) ・ 望星丸の停泊地から数分の場所です

 

    サモアでは、望星丸に積んできた柔道着をスポーツ大臣へ寄贈しました。望星丸の寄港と柔道着の寄贈は、アピアでは大きなニュースのようで、寄贈の風景はテレビのニュースで放送され、新聞の一面を飾りました。

  高い山があり緑が深いので、アピアは水がおいしかったです。これまでの島は雨水をためて使用していたので、島の水は飲まず、もっぱらミネラルウォーターに頼っていました。それなので、アピアの水のおいしさは格別でした。水が美味しいせいか、料理、コーヒー、ビールが美味しかったです。

  サモアのビール、バイリマは、ドイツビールのようなコクがありました。ここまでの島では、ポンペイ、マジュロがアメリカ製のバドワイザーで、タラワ、フナフチがオーストリアビールのフォスターズやビクトリアビターなどでした。いずれもやや軽めという感じでしたが、バイリマはその点コクがあって美味しかったです。ドイツがサモアに影響を及ぼしていた頃の名残で、ドイツビールに似た味をしているのだなと思いながらバイリマビールを飲んでいました。(この後飲んだタヒチのヒナノビールはフランスビールの味に似ていました。影響を及ぼしていた国とビールの味の相関関係はどの程度あるかには興味深いものがあるようです。和泉澤先生の解析を期待したいです。)

  ココアがサモアの名物とかで、研修団一同で買い占めに走り、私がスーパーマーケットを探した時にはどこにもありませんでした。やっと土産物屋で高いココアを手に入れました。しかし、ココアは土産物として配るところもなく目下私の家の冷蔵庫の中で寝ています。サモアの一番のおみやげはコーヒーでした。香りも味も良く、人にあげるのが惜しく、家で飲んでしまいました。

  サモアは農業国で、ココア、コーヒーなどの輸出で外貨を稼いでいるそうです。ココアやコーヒーのプランテーションが点在しているそうです。プランテーションを見学したく思い、観光局で相談したところアピアの近くにはココアのプランテーションがなく、農業試験場に行くことを進められました。九州東海大の農学部の先生と連れだってアピア郊外の農業試験場に見学に行きました。専門家と一緒に行くといいもので、農業試験場の果物部門のボスに試験場内を案内してもらうことができました。パパイヤ、マンゴー、バナナ、グレープフルーツなどの果物を栽培しているところを説明してもらい、最後にドリアンをご馳走になりました。ココアの苗木の栽培を見学して望星丸に帰船しました。次回行くことがあれば、アピアから離れたところにあると言うココアやコーヒーのプランテーションを見学したいと思っています。

 

 

農業試験場にあるグレープフルーツの木々

 

  次回は、ゴーギャンの島タヒチについて、ミスタヒチに出会った事などを交えながら話したいと思います。

 

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