ポンペイ(ミクロネシア連邦) 2月23(火)〜2月25日(木)

 

  緑の塊それがポンペイ島でした。望星丸はポンペイ島最大の都市コロニアの港に碇をおろしました。学生は久しぶりの陸に、喜び勇んで上陸して行きました。私は、団役員の先生方や学生代表と共にミクロネシア連邦外務省、文部省、ミクロネシア短期大学への表敬訪問に出かけました。

  ミクロネシア連邦の政府庁舎は、パリキールという山の中を切り開いた美しい場所にありました。椰子の実をごちそうになりながら、ミクロネシア連邦では、漁業、観光、教育等に力を入れていることなどを聞きました。これらのために、島々を結ぶ航空路の整備に力を入れているとのことでした。ミクロネシア短期大学では、ポンペイの他に、チョーク(トラック)諸島やコスラエ島、ヤップ島にも分校があり、それらと連携をとって活動を行っていることを聞きました。見学した図書館では、ちょうど学生がインターネットを利用して各地の情報を集めているところでした。2000余りも島があると通信、交通の手段をしっかり確保する必要があるので、航空路網や衛星回線、光ファイバー等の通信網の整備はどのようにしているかと思い、離散数学の講義で解説した最小全域木の理論などに思いを馳せました。

 

 

ミクロネシア連邦の文部省への表敬訪問 ・ 中央の人が文部大臣です

 

     翌日は、ナンマドール遺跡を見学するA班と別れ、我々は、ポンペイ島一週の旅に出かけました。ポンペイ島は中心部に800m程の山がある緑の深い島です。海辺にはマングローブの林が密生しています。マングローブの林に入って行くと根元の潟に様々な魚やマングローブ蟹が動いているのがよく見えました。また、別のところでは、巨大なウナギ(太さがナマズのようでした)を見たりしました。途中のケプロイの滝で涼をとりました。ケプロイの滝は、落差が15m余りある巨大な滝で、滝壺には小さな魚がうようよしていました。

 

 

マングローブの林 ・ この下に蟹がうようよいました

 

  2月25日(木)に、我々B班は、ポンペイの神秘と呼ばれるナンマドール遺跡の見学へと出かけました。ナンマドール遺跡は海上都市の遺跡なので、10名程度に分かれ6隻ほどの小型ボートで出発しました。ヤマハの船外機をつけたこのボート、スピードがでるのですが、水しぶきもすごく、シャワーの水を至近距離から浴び続けているようでした。このシャワーを浴びること1時間、やっとナンマドール遺跡に着きました。ナンマドール遺跡の入り口は映画“地獄の黙示録”のカーツ大佐の砦のような怪しさがありました。上陸してさあ見学というときに大雨。暖かな海水と違い冷たい雨でまたびしょ濡れです。ガイド曰く“この雨はスコールではないので止みません。” 見学を切り上げて望星丸へ帰船する事になりました。また、1時間海水のシャワーを浴び、しかもボートのエンジンが故障したりと、さんざんな目に遭いながら帰船しました。と数々の話題を我々に提供してくれてナンマドールツアーは終わりました。ちなみにナンマドール遺跡は、よくこれほどまで大規模なものを作ったなというほどの立派なものでした。次回はもう少しゆっくり見てみたいと思います。ただし、陸上から行きたいと思っています。

 

 

雨に打たれたナンマドール遺跡

 

  このようなエピソードを残しながら望星丸は、停泊中の船と汽笛を交換しながら、強い貿易風による白波が待ちかまえている太平洋へと出港して行きました。(私は、ポンペイ出航後不覚にも初めての船酔いにかかってしまいました。)

  次回は、白い珊瑚で囲まれた島マジュロについて、マーシャル諸島共和国の大統領に会ったことなどを交えながら話したいと思っています。

 

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