赤道祭(225日(土))

 

ポンペイを出港して,フナフチへ向かう途中で赤道を越えました.赤道を越えるときに船上で赤道祭を行いました.文献によると,赤道祭は通過儀礼の名残だそうです.初めて赤道を越える人が,通過儀礼としていくつかの試練を受けるというのが始まりとのことです.通過儀礼なので,日付変更線を超えるときにも行うことがあるとの話でした.私は今回で赤道を北半球から南半球へと越えるのは,船では3回目(もちろんすべて研修航海です)飛行機で2回目となります.したがって,通過の洗礼を受ける側ではなく,洗礼を与える側だなとか,今回は,望星丸の船長が始めて船長として赤道を越えるので,船長は通過の洗礼を受けなくてはなどと考えていると,学生から先生も何かしてくださいと通過の洗礼をうける破目になりました.一応,ここまでの研修航海をまとめたスライドショーを見せることで勘弁していただきました.

赤道祭で熱演する船長

 船の人から,赤道祭の時に,船長に海水でもぶっ掛けますかなどという物騒な提案も内々に会ったのですが,船長に赤道祭の寸劇に出てもらうことで勘弁してもらいました.前任者はとても芸達者で,赤道祭等では独壇場でしたが,新任の船長は,前任者のようには行かないと,前日から劇の台詞の稽古に四苦八苦していました.清水で行われた予備研修で,女子学生から「ぜひ劇に出てください」といわれ,目じりを下げて「いいですよ」といってニマーとしていた船長の顔を思い出しては,おかしくてしょうがありませんでした.

 赤道祭では,赤道通過時間当てのコンテストがありました.通過時間は,丁度赤道祭のパーティが終わろうとしているときでした.男子学生がコンテストのウイナーとなり,後日賞品の「一日船長」を勤めました.この学生,制服がよく似合い,なかなかかっこいい一日船長でした.

私も予想したのですが,予想時間が早すぎて,大外れでした.あまりの違いに不思議に思い,運行状況を聞くと,海流の関係でスピードが出ていないとのことでした.海流のせいか,しょうがないななどと思っていましたが,この遅れが,もたらす作用まではそのときは気づきませんでした.

 

次回は,赤道直下の島フナフチについて紹介したいと思います.

 

 

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